ウーブン・シティとテスラ を考える!

  • ウーブン・シティとは
  • テスラ は電力会社!?
  • ウーブン・シティとテスラ の違い!

ウーブン・シティとは

裾野市はトヨタ自動車が建設中のウーブン・シティと連携したまちづくりを進める「次世代型近未来都市構想」の廃止を発表した。その理由について「実用化のめどが立っていない先進技術も多く、市民生活の現状にそぐわないと判断」と説明した。(2022年10月11日発表)

< ウーブンシティ >

この発表を見ると、全部止める様ですが、そうでは無い様です。
トヨタ側の計画は進めると言う事ですが、裾野市からは大幅な予算削減が予想され、大きな計画変更は避けられないと思います。

「ウーブン・シティの住人は、トヨタの従業員と家族を含む、発明家や高齢者や子育て世帯の居住を想定しており、当初は360人ほどからはじめ、将来的には2000人の居住を想定している」
詳細計画は開示されていないが、自動運転実証のほか、車のバッテリーと家が電力をやり取りするV2H(Vehicle to Home)や、車のバッテリーと電力網(グリッド)が電力を融通しあうV2G(Vehicle to Grid)などのスマート・グリッド、燃料電池車用の水素ステーションや小規模水素熱電供給システムも実装する可能性がある。との事です。

そしてまた、こんな報道もあります。
「バッテリー電気自動車の展開遅れと同様に、スマートシティの海外に対する遅れを指摘する報道があるが、「バスに乗り遅れるな」とあおられて強引に進めると、失敗の可能性が高まるだけのため、急ぐ必要はない。」
スマートシティの海外展開に関する政府の取組については、国や自治体は、「聞く力」だけではなく「語る力」を発揮して、住民への啓発を進める一方、海外の動向を高みから見物(情報収集)し、成功モデルが出現すれば、その陰に隠れた背反と、日本社会への親和性をしっかり吟味したうえ、良ければ後を追えばよい。
 スマートシティは広がらないのではなく、構想が良ければ「自然に広がる」のだ。」ということの様です。
これって、トヨタお得意の「後出しジャンケン」ですよね!
政府も一緒になって、このような調子ですから、先進性などは期待出来ません! 

テスラ は電力会社!?

現在、テスラ は自動車の売り上げを上回るエネルギー事業を目標に事業を展開中です。
ソーラールーフソーラーパネルで電気を造る発電システムを構築していますし、その電気を
個人住宅用のパワーウォールに蓄えたり、工場や電力企業の発電した電力はメガパックで構成される蓄電システムに蓄えています。

< メガパック >

その蓄電する電力量を計算してみますと、関東の一都三県の家庭の1日当たりの使用電力は20GWhになります。
一方、カリフォルニア・ラスロップ工場では年間40GWhに上るバッテリーを供給しています。
この生産規模は一都三県の電力量をたった半年の生産で賄えるという巨大なものです。
太陽光発電だけでなく、風力発電など気候によりその発電量が大きく変化するものにとっては必要なシステムとなります。
テスラ のシステムはグリッドから切り離されたものではなく、蓄えた電力を必要に応じてグリッドでも利用されます。
余った電力はグリッドに還元し、自分の家で電力が足りなくなったら、グリッドから購入する。と言ったやり方です。
それらのやり方は、全てスマートフォンで完結するものです。
これって、スマートシティそのものです。

ウーブン・シティとテスラ の違い!

ウーブン・シティの構想は具体的に表明されていませんが自動運転の実証があります。
トヨタのシステムはGoogleグループが進めている「Waymo」が開発した「レーザーベアハニカム」と呼ばれる3D-LiDARセンサーを利用しています。
最大の欠点は、電子的に引かれたレールがない所は走れないことです。
一部の路線ではドライバーが乗らないで、試験運転されている様です。

一方、テスラ はビジョンシステムという方式で、カメラだけで動作します。
人間が目で見た様に物体や道路を判断し、何処にでも行けることです。
現在、このシステムを取り入れているのはテスラ だけですが、米国ではβバージョンながらFSDを購入した人は、ドライバーが乗った状態で完全自動運転が今年12月より供用が開始されています。

また、ウーブン・シティではバッテリーと家が電力をやり取りするV2H(Vehicle to Home)や、車のバッテリーと電力網(グリッド)が電力を融通しあうV2G(Vehicle to Grid)などのスマート・グリッドを上げています。
電力会社が株主になっている状況ではここまでが限界だと思います。
電気を多く使わせるのが電力会社ですから、パワーウォールやメガパックという発想は残念ながら生まれては来ません!

そして極め付けは水素ステーションや小規模水素熱電供給システムですが、テスラ は効率の面から水素を否定しています。

燃料電池車は水素を圧縮して使わなければならず、電気として利用するには、元のエネルギーの30%しか使えない状況です。
テスラ がバッテリーに拘るのは電気を電気として利用するので効率は76%という事です。

テスラ は自動車だけで無く、電力会社でもあり、自動運転などのソフト開発会社であり、人型ロボット開発会社でもあります。
この様に多くの夢を与えて呉れる会社があるでしょうか?
そんな会社に私は投資します。

 

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